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【第9回】舞台紹介・その5:はざみ大学編
                                  09/07/10配信

     さあさあ今週も『週刊はざみ通信!』始めるわよ
  最近、俺様の出番が多いな
  これだから人気ものは……やれやれ
     お前、次回は休みだぞ
   馬鹿なっ?!
     ということで第9回は『はざみ大学編』だ
     そこで、今回はこの大学における
     ある意味名物学者さんをお呼びしたぞ
     って、ちょ!
     そ、その流れは――
   よくぞ私を呼んでくれたねっ、君たちィ!!!!!!
     ぎゃぁ!! また?!
   いやいやいやいやー、まさか脳内筋肉の
   柳君だけならともかく君たちのような若い青年たちが、
   この土地や風俗について興味を示してくれるなんて
   考古学や民俗学なんて正直若い世代には人気のない
   ジャンルだからね! 私もいくつか講義を受け持っているが
   大半の学生は居眠りに集中だよ!
   確かに私の教え方にも問題があるのは認めよう
   しかし、実際ほとんどの文系型学生は文学や
   メディア、政治経済やら商学などの学生たちで
   この手の講義は単位あわせでとしか考えていないのだよ
   レポートだせば疎まれるし、試験を難しくしても疎まれる
   まともに講義を受けていると思ったら年配の方だけだ
   確かにこのはざみは、学者の我々からすれば大変興味深い
   土地ではあるが、見たとおりこの街は都会とは言いがたく
   都会の華々しさについ目がいってしまう年頃からすれ――
     何回同じこと言ってんだ!!(バキッ!!)
   オマイガッ?!
     今回は教授の専攻についての話じゃないっつーの
  さり気に“脳内筋肉”だけ変わってるがな
     ああん?
  なんでもないよ?
     なつちゃん……仮にも君のゼミの教授なんだから……
     教授大丈夫ですか?
  はて……私は誰だね?
     うわーーーーーーいきなり急展開!!
  ははは、なんだかわからないが楽しい気分だ
     お前、流石にまずくね?
     う……ど、どうしよ
  おや、君は覚えているぞ
     え?
  脳内きんにくんだったね!
  いやーなぜ君の事だけ――
     ちげーっつーのっ!!(バキッ)
   ばぎゅるむ!!
  あいたたた……あれ、私は何をしていた?
  確か『はざみ通信!』の……
     ! ショック療法か!!
     ほ、ほら、なんとかなった!
     いいのかそれで……
  ?
     ここがはざみ大学入り口ね
     このアングルじゃわかりづらいけど、
     入り口はだいぶ広くて車の出入りとかもあるんだ
  学生の車通学は認められていないけどね
  ただ、教授や職員用の駐車場も曲がってすぐのところに
  用意されているよ
     教授は車なんですか?
  私は歩きさ
  西区のマンションに一室借りて住んでいるよ
     じゃあ、俺や政さんと近くに住んでるかもしれないんだな
     でも会ったことありませんよね?
  基本的に寝るだけの場所だからねぇ
  日中はずっと大学の研究室にいるからそのせいだろうね
     たまに講義の時間忘れて休講になったりしてますしね
  そ、それは言わない約束だろう
     学生的にはありがたいけどな
     次の時間に他の講義とかあるとそれはそれで微妙だが
     それで、はざみ大学はどんな学部とかあるんです?
  おお、そうだね
  まずはそこを話さなくてはいけなかった
     はざみ大学っつったら考古学と民俗学だよな
     一応ウチの看板よね
  その通りだ
  そのため遠くの住まいからやってくる生徒もいるぞ
  ……といっても、あまりこの分野を目指す
  学生自体が少ないのだけどね
     規模は大きめだけど、学生の絶対数はあまりいないよね
     メインの学部より、
     政経部や商学部とかの生徒も多いしな
     俺も最初は政経学部にいたなぁ
     二年次から文学部の民俗学専攻に移ったけど
  安岡君は当時から優秀だったねぇ
     いえいえそんなお世辞なんて
  早いうちに芽を潰さないとと思ったぐらいだ
     ?!
     まぁこの街がど田舎っつーわりに、
     駅前とかに近代的な施設とかあるのは
     この大学の存在が一番かもしれねーな
     あー、確かにそうねぇ
     最近商店街とかにも若者を狙った店とかできてきたし
     学生のほとんどが、寮か周辺の一人暮らしだからね
     需要が多いのさ
  大学様々といったところだね
  私としては、もっと田舎臭いほうが好きなんだけどね
     今でもちょっと中心から移動すれば十分田舎だよ
     違わない
  ここら一帯での唯一の大学だけあって、
  構内には色んな施設が揃っているんだ
  特に図書館には地理や史学などの興味深い文献が
  中心となって揃っているから、暇つぶしとしてだけでも
  とても楽しめるよ
     私にはほとんど縁がない施設ね……
  あー……
  あー……
  あー……
     な、何よッ?!
  俺らビンボー学生にとってありがたいのは学食だな
  三階建ての立派な建物なんだぜ
  しかも大半が500円以下ですむしな
  中には100円ランチとかもあるからありがたかったなぁ
  流石に量は少ないがな……
  ただ、味はまあまあだ
     競争率激しくてまず買えないけどね
  私たち教師や、
  昼前の時間のない生徒とかじゃないとあれは無理だね
  まぁ私は普通の日替わり定食のほうが好きなんで、
  そもそも頼まないけどね
  俺もいつもカレーだし
     本当にカレーしか食べてないよねアンタは……
  いいだろ別に
     否定はしてないわよ
     ただ、食生活的にどうなのよっていうだけ
  料理オンチに言われてもなー
     うるさい!(バキッ!)
   あなたとはちがうんです!!
     あと何気に助かるのがコピー機だな
     タダコピ制度導入したし
  確かにあれは便利だな
  例えば……
     資料の印刷とか
  そうそう、それに……
     持ってないプリントのコピーとか
  いやそれより……
     友達のノートのコピーとか
  …………
     心中お察しします……
  ああ……
     ある意味一番重要な場所がここだな
     ああ……ここね……
  大学のグラウンドの裏手には以前大学が、
  神社から譲り受けた森が広がっていてね
  ゼミなどの実技とかによく利用されているんだ
     教授はよく私用でここの森でうろついていますよね
  私の専門だからね、この街の研究は
  地図からだとわかりにくいが、この森は本当に広大でな
  一生かかっても探し回れないんじゃないかと思っている
  ぐらいだ
     だからって、ゼミの生徒とかをバイトとして雇って
     働かせるのはどうかと……
   私だって調査団とか作りたいさ
  だが、バイトくらいしか雇えるお金がないんだよ……
     いやに生々しい理由だ……
  ウチは薄給だからねぇ……
     なんか聞かないほうがよかった事
     聞いてしまった……
     何気に上からもはざみの発掘には
     見切りつけられていますしね
  そうなんだ
  ……だから当然サポートなども受けられない
  当然妻や子を養うこともできず
  既に離婚してしまったし……
  何年も成果が出ないせいで学会でも笑い種
  あれ?
  私ってなんのために今までやってきたのだろうか?
  ははは
     と、とりあえず辛気臭くなってきたしっ
     こ、今回はこれくらいでいいんじゃない?!
     そうだな!!
     お、おうそうだおしまいおしまい!!
  そうだおしまいだね……
  もう、おしまいなのか……
     正樹!!
     すまん! マジで失言だった!!
     きょ、教授? 今日は飲みましょう!
     付き合いますよ!!
  そうだね……たまには酒におぼれるのもいいか……
  何もかも忘れたい
     じゃあ次回は『舞台紹介・その6:その他編』だ!
     今まで以外の場所についての紹介になるぜ!
     次回は7月17(金)ね!
     ということで第9回は閉幕!
     また来週な!
  お便りは『Mail』からな……ははは

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